2019.07.21

Kinoptik Apochromat 75mm F2 Macro × Arly

オールドレンズポートレートフォトグラファーの上野由日路です。オールドレンズフェス2019が7/5~7/7まで原宿のデザインフェスタギャラリーで開催されました。

フェスでの写真はオールドレンズフェスVol.2のものです 写真:大村祐里子

 

オールドレンズフェスではオールドレンズポートレート展Vol.5も開催された。その出展写真を掲載していきたい。

SONY α7R  + Kinoptik Apochromat 75mm F2  Model:Arly

 

今回の展示で最も気をつけたのがArlyさんの自分なりの側面を見つけること。普段明るいイメージやかっこいい写真のイメージが多いのであえて自分なりの切り取り方、表情が撮れないか、という撮影時点での自分の中でのテーマがあった。今回使ったKinoptik Apochromat 75mm F2はマクロ撮影も出来るレンズなので表情を追いかけるには最適なのでこのレンズセレクトとなった。表情を追いかけるとどうしてもアップが多くなり構図や写真が似通ってしまうのでライティングや画面構成、構図に気をつけた。

 

使用機材

SONY α7R  + Kinoptik Apochromat 75mm F2

Kinoptik Apochromat 75mm F2はフランス、キノプティック社のレンズ。キノプティック社のレンズの多くはエクレールやアリフレックスなどの35mm映画用ムービーカメラ用のレンズとして使われている。一般に受注生産のスタイルをとっていて生産数は少ない。スチールカメラ用としてはALPA用などがあるが先述のとおり受注がメインなのでライカマウントなどもあるが多くが改造品である。この個体はALPAマウントであるがALPAブックなどアルパの資料には載っておらず受注で作られたものと思われる。等倍まで撮影可能なマクロ仕様である。

写りは前ボケは柔らかく後ボケには特徴的な丸ボケが出る。被写界深度は極めて薄いがピント面は非常にクリアーに解像する。諧調も豊かでハイライトからシャドウまで諧調が続いていて多少無理なライティングをしても破綻しない。映画の現場でブラッシュアップされてきたkinoptikは様々なシーンを画にする能力を有している。