オールドレンズいまさら聞けない基礎知識 Vol.1 フランジバック
オールドレンズ写真家の上野由日路(よしひろ)です。
「オールドレンズいまさら聞けない基礎知識」ではオールドレンズを楽しむ上で必要不可欠な情報をイラストを使って分かりやすく解説していきます。
第一回目は「フランジバック」
フランジバックといわれても全然分からないという方、安心してください。難しいのは名前だけですから。
上記はカメラの断面図です。ずばり「フランジバック」はマウント(レンズ取付金具)からセンサーまでの距離です。同じような言葉に「バックフォーカス」がありますがバックフォーカスはレンズの後玉(一番後ろのレンズ)からセンサーまでの距離です。
なぜ「フランジバック」が良く使われるかというとフランジバックはメーカーごとにそれぞれ決まっているからです。
表を見てみると一眼レフ(上から3段目まで)とミラーレス一眼(マイクロフォーサーズ~GXR)までのフランジバックが大きく異なっていることが分かります。これがミラーレスカメラで多くのレンズが使える秘訣です。
一番上の図が一眼レフです。ミラーがボディー内にあるためフランジバックが長く45mm前後。その下はミラーレスカメラ。ミラーがなくなったのでフランジバックはぐっと縮まって20mm前後になってます。
たとえば表の一眼レフカメラのレンズをミラーレスカメラで使うとします。一眼レフのフランジバックを45mmだとするとミラーレスカメラにつけるにはフランジバックが25mm余ってしまいます。そこで25mm厚のアダプターを使います。このアダプターを使うことで一眼レフカメラのレンズがミラーレスカメラで使えるのです。
写真の黒い金具がアダプターです。このように短くなったフランジバックを活かしアダプターを使うことでミラーレスカメラは様々なレンズを楽しむことが出来るのです。